登録制スタッフという
新しい採用の仕組みで、
人手不足解消と人件費削減を
推進しています

生協事業をメインに全国ネットワークを生かし、最適な物流サービスの提供を実現している株式会社シーエックスカーゴでは、「登録制アルバイトスタッフ」(以下、登録制スタッフ)を採用・管理する仕組みとして「勤怠プラス」を導入しました。その取り組みの成果について詳しく伺いました。

シーエックスカーゴについて
CO・OP商品を中心に、ナショナルブランド(NB)商品を含めた常温(ドライ)、冷蔵(チルド)、冷凍(フローズン)すべての温度帯で、メーカー引き取り(調達)から納品までの生協物流をトータルで支えているシーエックスカーゴ。在庫保管センター(DC)業務を中心に、生協事業連合の宅配向けセットセンター(SC)・店舗向け通過センター(TC)・NBセンターの物流業務も受託し、複合センターを活用した商品調達、輸配送までを総合的に行っている。また、OCRセンターやエントリーセンターなどの関連業務を含め生協物流の総合力と実業の力を生かし、生協に関わる物流の提案とサポートをしている。

現在の登録者総数は約70名

株式会社シーエックスカーゴ
第一事業本部
印西冷凍流通センター
流通センター長 山口拓哉氏

勤怠プラスの利用状況について教えてください。

当社の印西冷凍流通センター(千葉県印西市)において、勤怠プラスを利用して登録制スタッフを管理しています。登録制スタッフは勤務曜日・時間のシフトや限定はなく、事前に登録してもらった勤務可能な日時と当社側の希望が合えば働いてもらえるスタッフとなります。

2018年12月より募集を開始し、2019年6月の時点で登録者総数は約70名。1日あたりの勤務者数は、日によって異なりますが、平均で約10名となります。なお、現在、新規登録者の募集は一旦停止しています。

なぜ、新規の募集を停止しているのでしょうか。

当初、思ったよりも登録者が順調に集まりました。増えすぎても充分に仕事を提供できない場合もありますので、現時点では新規募集は停止しています。

登録制スタッフ者数はスタッフ全体で見ると、どのくらいの割合を占めるのでしょうか。

全体では約300名のスタッフが仕分け作業に従事しており、半数を超える約160名が無期雇用のスタッフとなります。残りの半数弱が有期雇用のスタッフとなり、約100名の直接雇用スタッフに加え、派遣会社に手配を依頼しているスタッフが約30名。そして、登録制スタッフという構成となりますので、割合で見ればそれほど多くはありません。当面は、登録制スタッフの割合を増やすことで、派遣スタッフ分の業務を補い、自社雇用に統一していくことが目標です。

登録制スタッフは、どのような作業に従事しているのでしょうか。

印西冷凍流通センターは、CO・OPの宅配サービスを契約しているお客様向けの物流倉庫となります。冷凍商品の仕分け業務全体に従事してもらっており、登録制スタッフだからといって業務を区別したり、制限したりはしていませんし、する必要もありません。むしろ、登録制スタッフの場合、PCなどの操作に慣れている方が多いという印象を持っています。

自社サイトにて登録者を募集

株式会社シーエックスカーゴ
管理本部 人事部 人財開発課
人財開発G 玉野 皓大氏

登録者の募集はどのように行ったのでしょうか。

自社サイトに募集ページを掲載し、説明会兼登録会の申し込みを受け付けました。それ以外に募集活動は行っていません。正直、自社サイトだけで申し込みが来るのかどうかわからず不安もありましたが、思った以上に多くの人数が集まりました。

募集サイトの内容はどのように作成したのでしょうか。また、ほかに準備したことなどはありましたか。

募集サイトの作成や説明会の実施に関しては、クロス・アライアンスからサポートを受けて実施しました。基本的なひな形があるので、適宜を自社仕様に変えるだけで済みました。

もちろん、登録制スタッフを運営するために、勤怠プラスの使い方や仕組みを理解する必要はありましたが、クラウドサービスなのでシステムをインストールしたり、追加でハードウェアを購入したりする必要はありませんでした。あとは、給与システムに引き渡すデータの形式の調整(確認)が必要だったぐらいです。

どのような方からの応募が多かったでしょうか。

大半が主婦の方です。時間に融通が利くことから、以前に当センターに勤務していて子育てのために退社した方が、登録制スタッフとして復帰するようなケースもあり、これまでリーチできていなかった方との接点ができた成果は大きいと捉えています。

そのほか、導入時や導入後に苦労したことなどはありませんでしたか。

サービスやシステム面で苦労したことはありませんでした。一方、登録者全員分の専用ロッカーや防寒着などを用意するわけにはいかないので、どのように共同利用してもらうかといった部分は調整が必要でした。苦労と言うほど大げさなことではありませんが、たとえば、防寒着のクリーニングは従来、各スタッフにお願いをしていました。しかし、登録制スタッフの場合は防寒着をセンター側で管理するようにしたので、クリーニングはどうすればいいのかといった細かな部分での対応や調整は必要でした。

ほかの拠点における導入も進行中

株式会社シーエックスカーゴ
管理本部 人事部 雇用開発課
雇用開発G 田代 勝一氏

勤怠プラスを導入した経緯について教えてください。

当センターに限ったことではないと思いますが、人手不足状態が続いており、作業量に応じた人員を確保するのは年々難しくなってきています。それにともない派遣や求人に関するコスト負担も増加傾向にあります。実際、当センターでも5社ほどの派遣会社に手配を依頼していますが、それでも希望通りの人数を確保できない場合もあります。

そのような状況下、実際に「登録制スタッフ」という新しい採用方法に取り組んでいる企業から紹介を受けたのが「勤怠プラス」でした。

正直なところ、採用に関する既存のメディアを活用せずに登録者が集まるのか。自由な勤務体系に当センター側が対応できるのかといった不安はありましたが、1人でも2人でも人員の確保につながるのであれば試してみる価値はある。もし上手くいかなくても、大きな初期費用はかからないので、サービスの利用を停止すれば済むと考えて試してみることにしました。

システムの使い勝手はいかがでしょうか。

操作はとてもシンプルで、登録や仕事の依頼といった基本的な操作はすぐに慣れました。わからないことがあれば、クロス・アライアンスが丁寧にサポートしてくれるので安心です。

今後の利用予定などがあれば教えてください。

従来の有期雇用形態と登録制スタッフとメリット・デメリットはそれぞれあると思いますので、どのようなバランスが最適なのか分析・検討していく必要があると思います。

また、当センターでの成果を受けて、現在、ほかの拠点においても導入を進めているところです。社内であれば、複数拠点に展開する際には初期コストを抑えることができるので助かります。

新しい採用の仕組みをコストと手間をかけずに導入

勤怠プラスへの評価をお聞かせいただけますか。

登録から、勤務の連絡、出退勤管理まで、必要な機能が網羅されており、登録制スタッフという新しい採用の仕組みを大きなコストや手間をかけずに導入できたこと。それによって、これまでリーチできなかった層へとアプローチでき、登録者と互いの都合に合わせて仕事をマッチングできるようになったこと。そして、運用の負担が軽く、メールやインターネットを通じてスピーディに連絡できるという点に関して、勤怠プラスを高く評価しています。このような仕組みやシステムを自社でゼロから構築するのは不可能でした。

クロス・アライアンスへの要望や期待があれば教えてください。

クロス・アライアンスは物流業務に対する理解度が高く、さまざまな現場における経験も豊富。安心して登録制スタッフの仕組みを導入することができました。問い合わせなどに対しても、丁寧かつ迅速に対応してもらえたのでとても助かりました。

今後、使い勝手のさらなる向上や、より簡単かつシンプルに管理ができる機能の追加などに期待しています。

家事や子育ての合間に都合の良いタイミングで働ける

登録制スタッフとして勤務している
春田 恵梨香さん(左)と伊達 尚子さん(右)

登録に至った経緯を教えてください。

通常が週3日以上とか、1日6時間以上とかシフトに入る必要がある仕事の募集が多い中で、自己都合で働く時間が選べる点や週払いの給与体系に魅力を感じて応募しました。

また、説明会で実際の職場を見学した上で、登録をするかしないかを判断できるので、作業内容に対するミスマッチも発生しにくく安心です。メールで勤務の連絡が来るのが便利だと思います。

会社概要
社名 シーエックスカーゴ
本社所在地 埼玉県桶川市赤堀1丁目5番地
代表者 代表取締役社長 山田 英孝
設立 1991年3月21日
資本金 1億円
従業員数 4,400人(2019年3月現在)
事業概要 一般貨物自動車運送事業、倉庫業、物流企画、商品管理、事業開発、不動産賃貸及び管理業務
※ 取材日時2019年7月